◆建築士フォーラム in 中央アルプスへのいざない◆
~伊那谷の景観~
上伊那の地、伊那谷は、中央アルプスと南アルプスに挟また “大きな谷”で、中央には北から南へ天竜川が流れ、その左岸右岸には豊かな田園が広がる河岸段丘崖・断層崖のある広い平地が形成された独特な地形を有しています。谷と言えども地形学的には盆地に属し、上伊那郡と下伊那郡の全体を「伊那谷・伊那たいら」と呼んでいます。3,000m級の峰々と天竜川が展開する独特の美しい景観は、「ここから見える仙丈は最高だで!」、「駒ケ岳の眺めは、ここが一番よぅ!」と、そこに暮らす人々が各々の地で愛でています。個人的なお勧めは、権兵衛トンネルを通り抜けた瞬間に眼下に広がる絶景で、朝霧の時はスイスのレマン湖のようです。
まさに「smoke on the water」
しかしながら、観光立県である長野県のなかで南信地方、とりわけ上伊那郡は、観光資源が乏しく知名度もありません。他県に行っての会話で、「長野県のどこから来たの?」の問いに「伊那市です」と答え、「松本の50キロ位南です」と追加説明してみても、全くピンとこない感じです。同じ県内でも南信以外の方々が上伊那に来る機会は少なく、なかなかイメージしにくいのが上伊那なのかなと思います。
しかし、昨今の景観機運の盛り上がりに先駆けて支部主催の景観イベントを行い、地元各地を巡り景観の良さを体感し、また行政や地域住民の景観意識の高さも実感し、上伊那の観光資源こそ景観ではないかと思うようになりました。
そんな上伊那で「建築士フォーラム」が開催されることになり、昨年、上伊那の魅力を伝えるために特別委員会を立ち上げ、皆で協議し各地を巡り、導き出したキーワードはやはり「景観」で、上伊那で観てもらいたいのは「景観」だと。下見をしたコースは、小野宿・ゼロ磁場・高遠・伊那七福神・伊那谷古民家・駒ケ岳ロープウェイ・陣馬形山・駒ヶ根市街・飯田線など。それらは観光地としてはマイナーな所ですが、そこからの・そこでの景観はどれも誇れるものでした。
こうして本年度は、景観という観点から厳選のコースを用意しました。素晴らしい「伊那谷の景観」を体感し、また「良い景観とは何か」を学んでいただけるようにプログラムを組みました。当日の晴天を祈りながら…。
お楽しみの見学コースの概要をチラリ。(1)ハイヒールで行ける標高2600mの高山「駒ケ岳ロープウェイ」。(2)士会ならではの提案をいただきたい「駒ヶ根市街地リノベ提案」。(3)基調公演の津野祐次さんと景勝地を巡る「風景写真講座」。(4)福を求めて伊那七福神めぐり「お寺と伊那谷景観」。(5)景観活動を始めてから早十数年「上伊那支部青年女性委員会活動の軌跡」。(6)鉄道マニア必見オメガカーブと絶景を望む「飯田線の旅」。意外と知られていない上伊那が見られます。また、津野祐次さんによる山岳写真家ならではの「見かた」がわかる「伊那谷の景観」の基調講演も必聴です。
これを逃したら二度と訪れないかもしれない上伊那の地。「伊那谷の景観」を満喫できる数少ないチャンスです。
上伊那支部が「良い景観」で重要な「お・も・て・な・し」を実践し、心をこめてお迎えします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(上伊那支部 支部長 唐沢豊)
2017年10月14日(土)
9:30~ 10:00 受付
10:00~10:30 大会式典
10:30~11:30 基調講演
11:30~16:00 各コース見学
16:00~18:00 建築文化賞や活動等の発表
18:00~20:00 懇親会
アイパル(JA上伊那駒ケ根支所ビル内)
駒ケ根市東町4-3
0265-81-1122
参加費
・見学コース
Aコース5,000円
Bコース1,000円
Cコース2,000円
Dコース2,000円
Eコース2,000円
Fコース2,000円
(いずれのコースも交通費、昼食代込み)
・懇親会 5,000円
・宿 泊 6,500円
申込書に参加費を添えて建築士会各事務所までお申し込みください。
2017年9月15日(金)